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局所排気装置のメンテナンス完全ガイド|法定点検の項目・頻度と、放置リスク・業者選びのポイント

  • 3 日前
  • 読了時間: 7分
塗装ブース局所排気点検
塗装ブース局所排気点検

「最近、局所排気装置の吸い込みが弱くなった気がする」「定期自主検査はやっているが、点検内容が本当に正しいのか不安」——そんな保全担当者様は少なくありません。局所排気装置のメンテナンスは、作業者の健康を守るためだけでなく、労働安全衛生法によって明確に義務付けられた事業者の責務です。本記事では、法定の点検項目や頻度、メンテナンスを怠った場合のリスク、そして失敗しない業者選びのポイントまでを、宮城県で工場設備の保全を手がける専門会社の視点で、施工事例を交えて解説します。






局所排気装置とは?仕組みと役割を改めて確認

局所排気装置(きょくしょはいきそうち)とは、工場や作業場で発生する有機溶剤の蒸気・粉じん・特定化学物質などの有害物質を、発生源の近くで局所的に捕捉し、作業場へ拡散する前に屋外へ排出する装置です。作業場全体の空気を希釈する「全体換気装置」と異なり、有害物質を発生源で直接吸引するため、除去効率が高く経済的という特長があります。

装置は一般に「フード(吸込口)→ダクト(搬送管)→空気清浄装置→排風機(ファン)→排気口」という流れで構成されます。このうち、現場の作業形態に合わせて選ばれるフードには、主に次の種類があります。


フードの主な種類

型式

特徴

主な用途

囲い式フード

発生源をボックスで覆い、開口面から吸引する。少ない排風量で高い捕捉効果が得られる。

ドラフトチャンバー、塗装ブース など

外付け式フード

発生源の外側にフードを設置し、気流で引き寄せて吸引する。作業性は高いが排風量が必要。

溶接、研磨、グラインダ作業 など

プッシュプル型換気装置

清浄な空気を吹き出す送風(プッシュ)と吸引(プル)を組み合わせ、均一な気流をつくる。

広い作業エリア、塗装ライン など

これらは構造が異なるため、メンテナンスで確認すべき点や、後述する性能基準(制御風速)も型式ごとに変わります。自社の装置がどの型式かを把握しておくことが、適切な保全の第一歩です。



局所排気装置のメンテナンスが法律で義務付けられている理由

局所排気装置のメンテナンスは、「やったほうがよい」ものではなく、法律上の義務です。労働安全衛生法第45条および各特別規則(有機溶剤中毒予防規則・特定化学物質障害予防規則・粉じん障害防止規則・鉛中毒予防規則など)により、事業者には次の対応が求められています。



① 定期自主検査(1年以内ごとに1回)

局所排気装置については、1年以内ごとに1回、定期に自主検査を行うことが義務付けられています(有機則第20条、特化則第30条ほか)。また、初めて使用するとき、分解・改造・修理を行ったときにも同様の検査が必要です。



② 作業主任者による点検(1ヶ月以内ごとなど)

年1回の定期自主検査だけでは性能維持が難しいため、作業主任者による日常的な点検も定められています。頻度は取り扱う物質によって異なります。

対象物質(規則)

作業主任者等による点検頻度

定期自主検査

有機溶剤(有機則)

1ヶ月以内ごとに1回

1年以内ごとに1回

特定化学物質(特化則)

1ヶ月以内ごとに1回

鉛(鉛則)

毎週

粉じん(粉じん則)

作業主任者制度なし(特別教育修了者による自主点検・清掃を推奨)


③ 記録の3年間保存

定期自主検査を行ったときは、検査年月日・検査方法・検査箇所・検査結果・実施者氏名などを記録し、3年間保存しなければなりません(有機則第21条、特化則第32条ほか)。



④ 設置・変更時の届出

局所排気装置を設置・移転・変更する場合は、工事着工の30日前までに、構造や性能を示す図面等を添えて所轄の労働基準監督署長へ届け出る必要があります(労働安全衛生法第88条)。フードの増設や開口面の変更など、吸引性能に影響する改造は勝手に行えない点に注意が必要です。

⚠ 罰則にも注意

定期自主検査や記録保存などの義務を怠った場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります。「点検していなかった」では済まされないのが局所排気装置のメンテナンスです。



メンテナンスを怠るとどうなる?3つのリスク

局所排気装置は、稼働しているように見えても、ダクト内の堆積やファンの劣化によって吸引性能が静かに低下していきます。メンテナンスを怠ると、次のような深刻なリスクが現実化します。


リスク1:作業者の健康被害

吸引能力が基準を下回ると、有機溶剤や粉じんが作業場に滞留し、作業者が吸い込んでしまいます。有機溶剤中毒やじん肺などの健康障害は、企業の安全配慮義務違反にも直結する重大な問題です。


リスク2:火災・爆発

引火性の高い有機溶剤を扱う現場では、フィルターやダクトに堆積した塗料カス・スラッジが発火源となるおそれがあります。目詰まりを放置すると、ボヤでは済まない大規模火災に発展しかねません。



リスク3:無駄な電力コストと操業リスク

ファンの羽根が傾いたりベルトが緩んだりすると、本来の吸引能力を出すために余剰な電力を消費します。さらに、法令違反が発覚すれば、是正勧告や最悪の場合の操業停止につながり、生産そのものが止まってしまいます。

💡 「見た目は動いている」が一番危ない

局所排気装置は、ファンが回っていても吸引力が落ちているケースが多くあります。性能の良し悪しは風速・風量を実測しなければ判断できません。だからこそ、専門的なメンテナンスが必要なのです。



局所排気装置メンテナンスの進め方

実際の点検・メンテナンスは、おおむね次の流れで進みます。当社では、点検だけで終わらせず、不具合の発見から部品交換・清掃・性能回復の確認まで一貫して対応します。



STEP1:現地調査・ヒアリング

装置の型式・設置環境・取り扱う有害物質を確認します。高所設置の場合は足場の設置計画も立てます。


STEP2:風速・風量の実測

制御風速を満たしているかを測定し、現状の性能を数値で把握します。基準を下回っている場合は原因を切り分けます。


STEP3:分解清掃・部品交換

ダクト内やフィルターの詰まりを清掃し、劣化したVベルト・フィルターなどを交換します。傾いたファンの是正なども行います。


STEP4:性能回復の確認・記録作成

清掃・補修後に再度風量を測定し、規定値に回復したことを確認します。検査記録は3年間保存できる形で作成します。



【施工事例】局所排気装置メンテナンスの実績

宮城 工場修理・メンテナンス.com(丸繁株式会社)が実際に手がけた、局所排気装置メンテナンスの事例をご紹介します。


事例 01:有機溶剤用 局所排気装置の年次点検・部品交換

工場全体で局所排気装置の年次点検を進められているお客様の事例です。点検箇所が高所であったため足場を設置し、風速測定を実施。その結果、2ヶ所の局所排気装置のファンが傾いていることを発見しました。ファンの羽根が正常な位置にないと吸引能力が下がるだけでなく、余剰な電力を消費し、放置すれば有機溶剤を正常に吸引できず従業員の健康被害につながります。点検後はVベルトの交換と分解清掃を実施し、性能を回復させました。




事例 02詰まりによる機能低下を解決|フィルター交換・清掃・風量測定で排気能力を回復


当サイトをインターネット検索でご覧になった新規のお客様からのご相談です。現場を調査したところ、排気経路内の著しい詰まりにより排気効率が大幅に低下していました。

そこで

①劣化フィルターの交換と内部の徹底清掃

②清掃後の風量測定による規定値回復の確認

③将来のトラブルを防ぐためのダクト診断

を実施。局所排気設備は本来の性能を取り戻し、作業環境の改善が実現しました。



局所排気装置のメンテナンス業者を選ぶ3つのポイント

ポイント1:点検から補修まで一貫対応できるか

点検だけを行う業者の場合、不具合が見つかっても別途、部品交換や清掃の手配が必要になり、工期もコストもかさみます。点検・部品交換・清掃をワンストップで対応できる業者なら、トータルコストの削減と工期短縮につながります。


ポイント2:風速・風量を実測し、記録まで残せるか

「清掃しました」だけでは法令上の検査としては不十分です。制御風速を実測し、3年間保存できる検査記録を作成できるかを確認しましょう。


ポイント3:高所・狭所など現場条件に対応できるか

局所排気装置は高所に設置されていることが多く、足場の設置や安全管理を含めた施工体制が必要です。事故防止・安全を最優先した施工ができる業者を選ぶことが、結果的に安心とコスト最適化につながります。



局所排気装置のメンテナンスは、作業者の健康と工場の安全を守る要であり、労働安全衛生法で定められた事業者の義務です。1年以内ごとの定期自主検査と日常点検を確実に行い、制御風速を実測して性能を維持することが欠かせません。「吸い込みが弱い」「点検をどこに頼めばよいかわからない」という場合は、ぜひ当社にお任せください!




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